Windows において、何らかのソフトウェアやアプリケーションをインストールした後にIPアドレスやコンピュータ名を変更してもいいものなのか。
結局のところ、それはソフトウェアの作り方による。
ソフトウェアによってはインストール時のIPアドレスやコンピュータ名を記録し、OSでそれらのパラメータが再設定されてもソフトウェア側で動的に反映しない仕様の場合がある。
もし運用途中でIPアドレスやコンピュータ名を変更する必要があった場合は、インストールされているすべてのソフトウェアの仕様を把握しておかなければならない。
ベンダによっては以下のように情報を公開している場合もある。もし情報が無かった場合は問い合わせるほかない。
Reference
Arcserve:インストール後の IP アドレス/コンピュータ名の変更について
@IT:サーバのIPアドレスを変更したら、SQL Serverが起動しなくなった
Digital Arts:「i-FILTER」 サーバーのIPアドレスやホスト名を変更する際に注意することはありますか
クライアントOSのIPアドレス・コンピュータ名変更
クライアントOSに関してはそこまで慎重になる必要はないように思える。DHCPの結果IPアドレスが変わるという事はよくあるし、利用者が変わることで端末のコンピュータ名を変更することもよくあることだからだ。
長年 Windows のクライアントOSを利用してきたが、それに起因してソフトウェアの動作が不安定になったことはない。
サーバOSのIPアドレス・コンピュータ名変更
サーバOSに関しては慎重になったほうがいい。サーバはIPアドレスやコンピュータ名が滅多に変わるものではないので、ソフトウェアもそれを前提として作られている可能性がある。
例えば社内の構築環境で仮のIPアドレスとコンピュータ名を設定し、そのままソフトウェアのインストールなどを行う。その後お客様先に持っていきIPアドレスとコンピュータ名を変更すると、「社内では動作していたがお客様先では動かない」などということになりかねない。
実際のところ、IPアドレスやコンピュータ名の変更が起因としてトラブルが発生するというケースは稀ではあるとは思うが、発生する可能性がある以上あえて危険を犯す必要も無い。NAT環境などをうまく利用し社内環境をお客様環境ライクなものにすることから始めるのがベストだろう。