Arcserve とは
企業にとってサーバのバックアップは非常に重要だ。バックアップソリューションとして選択されるソフトウェアの中に、「Arcserve」は存在する。
Arcserve はレガシーなタイプの「Arcserve Backup」と、モダンなタイプの「Arcserve UDP」がある。
Arcserve Backup はテープ装置にバックアップを取得していたような時代の製品で、未だ存在する古い環境向けの製品になっている。更に Arcserve Backup は使用中のファイルをバックアップするためには別途「Open Files」ライセンスが必要など、ライセンス体系も複雑だ。最終的には Arcserve UDP より高価になる場合が多い。
新規でサーバを導入する際は基本的に Arcserve UDP を購入することになろだろう。
今回はそんな Arcserve のライセンスについて紹介する。
バックアップ先にライセンスは必要なのか
結論から言うと、Arcserve Backup、UDP 共にバックアップ先のライセンスは不要だ。
Arcserve Backup のライセンス数 = バックアップ サーバの数
※バックアップサーバとは、バックアップを実行するサーバであり、バックアップ先となるテープ装置はライブラリ装置が接続されているサーバです。
ライセンスは「バックアップ対象」にのみ必要です。
バックアップ対象ノード数またはバックアップ対象サーバのソケット数のライセンスが必要です。
コンソールおよび復旧ポイントサーバ(RP:バックアップ保存先サーバ)にライセンスは不要です。
サーバ更改に伴うライセンスの移行は可能か
Arcserve でバックアップを取得しているサーバを更改する際、新規サーバでライセンスを引き継ぐことができるのか。これについては、以前(2018/11/13)サポートに確認したことがある。その際の内容は以下のとおりだ。
以下の貴社製品のライセンスについてご教示いただきたく存じます。
・Arcserve Backup
・Arcserve UDP
上記貴社製品はサーバ更改に伴うライセンスの移行(流用)をサポートしておりますでしょうか。
それとも、更改したバックアップサーバ用に新規でライセンスを購入する必要があるのでしょうか。
[回答]
両製品ともにサーバー更改でのライセンス移行は可能です。
既存のサーバーからアンインストールいただければ、そのライセンスを新サーバーに適用頂けます。
[お問い合わせ内容]
サーバ更改に伴うライセンス移行が可能ということですが、
以下の例に挙げるようなライセンスの移行は可能でしょうか。
例:旧SV:Backup R12.5 → 新SV:Backup R17.5
旧SV:Backup R12.5 → 新SV:UDP v6.5
旧SV:UDP v5.0 → 新SV:UDP v6.5
[回答]
ライセンス移行は、同一製品同一バージョンに限られます。
Arcserve Backup r12.5からr17.5、若しくはArcserve UDP v5からv6.5はアップグレードの必要がございます。
メンテナンス契約をお持ちでしたら無償アップグレードが可能ですが、メンテナンス契約がない場合はアップグレード版購入の必要がございます。
Arcserve BackupからArcserve UDPの乗り換えは、クロスグレード製品の購入が必要になります。
つまり、既存SVから Arcserve をアンインストールすればライセンスを新規SVに流用することは可能だが、それは同一製品同一バージョンの場合のみ。もし製品やバージョンが異なる場合は適したライセンスを購入しなければならない。