System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager のインストール手順

System Center Virtual Machine Manager のインストール要件

要件①:SCVMMを導入するサーバが Active Directory ドメインに参加していること

SCVMM の構築には Active Directory 環境が必須だ。SCVMM の構築(インストール)はドメインに参加した状態で行わなければならない。

SCVMMを導入するには、SCVMMを導入するサーバーがActive Directoryドメインのメンバーサーバーである必要があります。Active Directoryの機能レベルは最低でもWindows Server 2003以上にしてください。

Windows Server 2012 R2 Hyper-Vシステム設計ガイド P156 より引用

なお、SCVMM で管理する Hyper-V ホストに関してはドメインへの参加が必須要件ではない。

必須ではないのだが、Hyer-V ホストもドメインに参加させることをお勧めする。理由として、ドメインに参加している Hyper-V ホストとドメインに参加していない Hyper-V ホストでは、SCVMM で管理するまでの手順が大きく異なることが挙げられる。

Hyper-V ホストを SCVMM の管理下に置くためには、そのHyper-V ホストにエージェントをインストールしなければならない。Hyper-V ホストがドメインに参加していた場合、SCVMM はエージェントをプッシュインストールすることができる。

しかし、ドメインに参加していなかった場合、認証関連の問題を SCVMM 自身でパスする必要がある。 Active Directory という強力な認証システムに頼ることができないからだ。その場合、エージェントをプッシュインストールすることはできない。手動でインストールなどを行う必要があり、非常に手間がかかる。

環境によるが、実際には Hyper-V ホストもドメインに参加させて構築を行うことがほとんではないだろうか。

今回は「Example.local」というドメインを用意し、SCVMM を構築するサーバをドメイン参加させている。

要件②:SQL Server がインストールされていること

SCVMM は データベースとして SQL Server を使用する。SCVMM を構築するサーバ自身に SQL Server をインストールしてもいいし、別途 SQL Server 用のサーバを構築してもいい。SQL Server を別途用意するかは以下の内容を参考にして欲しい。

(SCVMMサーバ、データベースサーバ、後述するライブラリサーバを分けるかは)SCVMMが管理するHyper-Vホストの台数によって決まります。目安としてHyper-Vホストが150台以下か150台以上となります。150台以下の場合、SCVMMは必須となる3つの機能(SCVMM,データベース,ライブラリ)を1台のサーバーに集約してもかまいません。150台を超える環境になると、それぞれの機能ごとにサーバーを分けることをお勧めします。

Windows Server 2012 R2 Hyper-Vシステム設計ガイド P157 より引用

SQL Server は以下の記事を参照すれば簡単にインストールすることができる。

なお、今回は SCVMM サーバに事前に SQL Server をインストールしている。インスタンス名は「SCVMMSQL」だ。

画面遷移で説明する SQL Server 2012 のインストール方法

要件③:Windows ADK がインストールされていること

SCVMM を構築するサーバに Windows ADK がインストールされていなければ、SCVMM のインストールに失敗する。

Windows ADK も事前に SCVMM サーバにインストールしておいた。

Windows ADK のインストール方法は以下の記事を参照。

Windows ADK のインストール方法(Windows Server 2012 R2)

SCVMM のインストール

上記の3つの前提条件をクリアすれば SCVMM をインストールすることが出来る。

インストール手順は SCVMM のインストールメディアがサーバに挿入された状態からスタートする。

なお、以下の作業は必ずドメインユーザ(Domain Admins グループ)で行うこと。ローカルユーザでは SCVMM のインストールに失敗する。

今回の作業はドメイン Administrator でログオンした状態で進めていく。

まず、SCVMM のインストーラの中に入っている「setup」をダブルクリックで実行する。

「Microsoft System Center 2012 R2 Virtual Machine Manager」のインストールウィザードがポップするので、「インストール」をクリックする。

間違ってローカルユーザで作業をしてしまった場合

 

上記の「インストール」をクリックした段階で以下のエラーが発生する。ローカルユーザではインストール作業を続行することはできない。

 

「インストールする機能の選択」画面に切り替わる。デフォルトでは何もチェックがついていない。

「VMM 管理サーバー」にチェックを入れる。「VMM コンソール」は自動でチェックがつき、外すことはできない。この状態で「次へ」をクリック。

「製品の登録情報」画面に切り替わる。デフォルトでは下図のようになっている。

「名前」と「組織」を登録する。実際のユーザ環境では名前と組織名に同じ値(例えば会社名など)を入れている場合もある。ここではテストとして以下のように適当な値を入力し、「次へ」をクリックする。

登録情報の確認

 

上記で登録した「製品の登録情報」は SCVMM 構築後に管理コンソールから確認することが出来る。

 

「使用許諾契約書に同意します」にチェックを入れ「次へ」をクリックする。

「カスタマー エクスペリエンス向上プログラム(CEIP)」が「いいえ、参加しません」になっていることを確認し「次へ」をクリックする。

Microsoft 製品の情報の収集について

 

Microsoft 製品はよく上図のように情報収集の許可を求めることが多い。ユーザにとっては "必要のない通信" であるため、許可しない旨の設定を行うことがほとんどではないだろうか。Microsoft の場合はデフォルトが「許可しない」になっていることがほとんどだ。

Microsoft Update をオンにするかオフにするかは環境によって選択する。今回は閉じた環境のため「オフ - 更新プログラムを自動的に確認しません。」を選択し、「次へ」をクリックする。

SCVMM のインストール先を指定する。デフォルトのインストール先でも特に問題はないため「次へ」をクリックする。

インストールの前提条件がチェックされる。例えば、今回 SCVMM 用に用意したサーバはメモリを 2GiB しか積んでいないため、下図のように「コンピューターのメモリが不足しています。」と "警告" される。"警告" であれば インストールを続行することは可能だ。

Windows ADK がインストールされていない場合

 

Windows ADK を事前にインストールしていなかった場合、前提条件でエラーとなる。一度インストールをキャンセルして Windows ADK をインストールする必要がある。

 

「データベースの構成」では事前に用意したインスタンスを指定する。

「インスタンス名」にカーソルを持っていくと、事前に用意したインスタンスがドロップダウンする。選択した後に「次へ」をクリックする。

SQL Server を用意していなかった場合

 

SQL Server がない場合、当然インスタンスに接続することができない。参考までに、「データベースの構成」画面で存在しないインスタンスを入力し「次へ」をクリックすると以下のエラーが出力される。

 

「サービス アカウントおよび分散キー管理の構成」では SCVMM で使用するアカウントを指定する。なお、SCVMM 専用のユーザオブジェクトを事前にADサーバで作成し、そのユーザを SCVMM のサービスアカウントに指定することをお勧めする。

ドメインアカウントを使用する場合、VMM サービス専用に指定したアカウントを作成することが強く推奨されています。ホストが VMM 管理サーバーから削除されると、 VMM サービスを実行しているアカウントは、ホストのローカル管理者グループから削除されます。ホストが、同じアカウントを VMM サービスの実行以外の目的に使用してい場合は、予想外の結果になることがあります。

Windows Azure Packプライベートクラウド構築ガイド ThinkIT Books P10 より引用

ドメインアカウントの選択をクリックする前に、AD サーバで SCVMM 用のユーザを作成する。

名前やログオン名は任意で構わない。分かりやすいように「vmmadmin」というユーザを作成する。

「vmmadmin」が作成できたらプロパティの「所属するグループ」に「Domain Admins」を追加する。

SCVMM セットアップ ウィザードに戻り、作成した「vmmadmin」を選択し「次へ」をクリックする。

SCVMM 用のドメインユーザを Domain Admins に追加しなかったら

 

SCVMM 用に作成したドメインユーザを Domain Admins グループに追加しなかった場合、上図の「次へ」をクリックした際に下図のエラーが出力される。

 

 

注目すべきは「ドメイン アカウントがローカル コンピューターの Administrators グループのメンバーであることを確認してください。」という点だ。

 

ドメイン参加時、ローカル Administrators グループには「Domain Admins」が自動で追加される。これは SCVMM を構築するサーバも例外ではなく、SCVMM サーバのドメイン参加後に、SCVMM サーバのローカル Administrators グループにも Domain Admins が追加されている。よって、Domain Admins グループに所属しているドメインユーザは ローカル Administrators グループにも参加していることになり、上図の要件を満たすことになる。

 

「ポートの構成」はデフォルトでも問題ないため「次へ」をクリックする。

「ライブラリの構成」ではライブラリ領域を指定する。ライブラリはその性質上それなりの容量が必要なため、デフォルトのCドライブからは変更した方が無難だ。

SCVMM における "ライブラリサーバ"

 

ライブラリサーバとは、簡単に言うと「SCVMM 専用の共有フォルダ」のようなものだ。SCVMM は基本的にライブラリに配置されたファイル以外を認識しない。

 

Windows のファイル共有機能を利用して、仮想マシンのテンプレートやISOファイルなどの関連リソースを格納し、提供します。

Windows Server 2012 R2 Hyper-Vシステム設計ガイド P156 より引用

今回はFドライブにフォルダを作成し、そのフォルダをライブラリ領域とする。フォルダ名はデフォルトと同じく "Virtual Machine Manager Library Files" とする。

フォルダ作成後に「共有の場所」から当該フォルダを選択し、「OK」をクリックする。

「共有の場所」が指定した領域に変更されたことを確認し「次へ」をクリックする。

ドライブ直下をライブラリに指定することは可能か

 

上記では事前作業としてFドライブ直下に "Virtual Machine Manager Library Files" というフォルダを作成した。しかし、ドライブ直下をライブラリに指定できるのであればわざわざフォルダを作成する必要もない。

結論から言うと、ドライブ直下をライブラリに指定することはできない。

 

 

ドライブ直下を指定し「次へ」をクリックすると、下図のようにエラーが出力される。

※ただし、エラーから察するにボリュームの設定を変更すればドライブ直下をライブラリにできる可能性はある

 

最後に「インストールの概要」が表示されるので、問題なければ「インストール」をクリックする。

インストールが終了すると「セットアップは正常に完了しました」と表示されるので、「閉じる」をクリック。

SCVMM のアイコンが新たに追加されているので、ダブルクリックして実行すると以下の「サーバーに接続」というウィンドウがポップする。

デフォルトで「サーバー名:localhost:8100」と入力されているので、そのまま「接続」をクリックする。

SCVMM の管理コンソールにアクセスすることができる。

これで SCVMM のインストールは完了だ。

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